とある審神者の本丸

薩摩國所属の審神者による遠征記録報告書

【 #行って来たぜ東北 ⑤】三羽の兎探しの旅 (2018.2.11)【熊野大社】


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2泊3日の旅を2年かけて更新とかどうしようもねぇですね。そろそろこの忘れた頃に更新する癖をどうにかしなくてはならないので今月、絶対あと1記事あげる。

絶対にだ!!


こんばんは。あめんぼです
ほんとかよ...?と自分に胡散臭さを感じる。


雪に耐性がまったくない審神者が、単身雪国に乗り込んだ2泊3日の旅も最終日。

とはいえ、まったく学習せずすってんころりんしまくり時間遡行軍に本丸襲撃されたんじゃねえの?と言わんばかりの青痣を身体中に拵えて最終日は、そりゃあもう身体はガタガタではあったもののラストもきっちり楽しむ気満々である。

朝ごはんは和食でお粥セット。
暴飲暴食を重ねたので胃が休った〜!!前日に食べた
チーズがとろ〜りとしたスクランブルエッグは今でも時々あのスクランブルエッグ食べたいなぁと思い出すくらい美味しかったな。

朝ごはんを済ませたら早々に旅の荷物を宅配で送ってもらう手配を済ませてこの日は米沢がから一旦離れてどうしても行きたかった場所に行く計画をしておりました。

米沢駅のホームに米沢牛の像がいた。

横から見るとなかなかの大物っぷりだよ。超でっかい!!実物大かしら?こいつが...ステーキになってすき焼きになってあぶり寿司になってしまうのね....。帰りに米沢牛のお弁当買って帰るからね。


米沢市外へ移動

米沢市から南陽市へ移動するのだけど天気予報が雨だったので、そこまで降らないといいなぁと思いながら移動。

赤湯駅に到着。
ここから乗り換えて

フラワー長井線に乗って目的地に向う。
実は、この年(2018年)大雪で長いこと運転見合わせになっていたのだけど運転再開にあたって試験運転した際、脱線事故があって運転再開の目処が立っていない。という話が旅のちょっと前まであったんですよ。経路調べていたときに...ダメだったらどうしようかな...と思いながら恐る恐る問い合わせたら運転再開していて本当に良かった...

一部にミニテーブルが着いてた。お見合い電車でテーブル付きなのあんまり見かけない(私はかなり偏った旅の仕方してるのであるとこにはあるのかな?)から面白いなぁと思ったりした。学生さんが途中から沢山乗ってきていて学生さんの足なんだろうな。

宮内駅着。
この時は、目的地のことばかり頭にあったので気付かなかったけど後に、この駅ってあの駅だったんだ!?と。後半に書きますが なかなか個性的な駅です。

そして、トトロの森を思い出す雪深さ。

ひぇぇ...防火水そうが雪に埋まっちゃっている。

そしてまわりが白いのでほとんど見えないのだけど、雨が降ってきてしまった。天気予報当たっちゃったよ...とほほ。

雨が降るとググッと体感温度が寒くなってしまって手袋してないと指が痛いくらいの寒さ。ホッカイロを腹と腰と背中に貼ってたので時々リュックをよっこらせと動かしたりするときにじんわりと伝わってくる熱が妙に内臓に伝わってくる感覚を今でもよく覚えている。

初日に思い知らされたけど雪国って冬期休業するお店があると言うことを学んだんだけどこの辺りのお店もお休みなのかな?

コンビニの物置に積もった雪が、ブロッコリーみたいな積もり方していて面白い 笑

熊野大社

20分ほど歩くと真っ白な大鳥居が見えて来た。
やったー!!雪の時期に来たから白さが際立っていました。

100m程ある参道をテクテクと歩くと正面に大きな御神木が出迎えてくれる。

熊野大社の大イチョウ

樹齢約900年の大イチョウ!!見頃の時に来たら辺り一面黄色に色づいて綺麗だろうな。源義家後三年の役の後、家臣の鎌倉権左衛門景政に命じて植えさせたと伝わっているそう。

そういえば...神社って銀杏の木が植えられていることが多いですよね。何か理由があるのかなと思っていたら、理由の1つとして、銀杏は燃えないからなんだそうですよ。防火帯としてイチョウの木を植えることが多いんだとか。

火伏の木|地震・防災関連用語集


熊野大社までの階段。
階段はさほど段数はないものの、2日の素っ転びぶりを考えると緊張が少々走る。なぜなら雨が降っていたからである。

ここでも石灯籠がきのこみたいになっていてきのこ好きなわたしはわくわくしてしまう。左から二基目の石灯籠に巻きつくように積もっている雪が白蛇みたい。




狛犬くんたちが雪に埋もれちゃってて全体像がよくわからないけど構え獅子型かな...?出雲系の狛犬さんだろうか。




階段登ったところにいた狛犬さんも雪に埋もれておりました。どんな顔だったんだろう?また冬以外の時期に参拝に行って逢いたいですね。

階段を上り切った先に見えた光景が少し霞みがかっていた事もあって(おもむ)きがあって神秘的でした。シャキッと思わず背筋も伸びてしまうというもの。

拝殿

南陽市熊野大社は日本三大熊野のひとつ、東北のお伊勢とも言われている神社です。

主祭神熊野大神

  • 熊野夫須美大(くまのふすみのおおかみ)

伊弉冉尊(イザナミノミコト)の事
"夫須美"は、ムスヒの意味で、ムスはあらゆる命を生み出す霊妙な力を持つ神様

  • 熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)

伊奘諾尊(イザナギノミコト) の事
"速"は、勢いのある様 "玉"は魂の意味で生き生きとした生命=魂の神様

  • 熊野家津御子大神(くまのけつみこのおおかみ)

素盞鳴尊(スサノオノミコト)の事
"家"は食べ物の意味 熊野夫須美大神と熊野速玉大神の間から生まれ、人間生活の中で最も大事な食料の神様

の三柱。

※枠内は熊野大社HPより抜粋

スサノオは、古事記だとイザナギが黄泉の国から帰ってきた時に顔を洗った際、鼻から生まれているのでイザナミイザナギから生まれたという事は日本書紀がベース(適切な言い方ではないかもしれないけれど)なのかな?

余談ですが、家津御子大神は、江戸中期頃は国常立尊(クニノトコチノミコト) とされていて素戔嗚尊が家津御子大神であるとされたのは江戸時代後期からなんだとか。結構最近の事なんですね。

他、八咫烏大神をはじめ合計三十柱の神様が祀られております。


熊野大社は、創建に関しては様々な説があるらしくはっきりしたことはわかっていないようで(だいたい平安時代後期あたり?と考えられている)

西暦806年(大同元)平城天皇の勅命で再建されたと伝わっているとあるので更に昔からある歴史ある神社になります。

最上家、伊達家、上杉家ゆかりの神社でもあり熊野大社に伝わる 一山古今日記 に、直江兼続の造営の棟札 と伊達政宗の棟札が並べて書き上げられているんだとか。

伊達政宗の安堵状も残されているそうで、いつか熊野関連の特別展とか何処かの博物館なんかで企画されて展示されたりして見れる機会があると良いな。ちょっとだけ淡い期待をしている。


拝殿横の末社が並ぶ細い道を通ると本殿に行けます。
画像手前は三宮神社(素戔嗚尊)中央が本殿(伊弉冉尊)奥に二宮神社(伊奘諾尊)が祀られていて、反対方向からもお参りできます。

拝殿の彫刻

拝殿の彫刻がとても素敵で、お参りしたあと鑑賞タイムと言わんばかりに舐め回すように見てしまった。

中央にある鳳凰と龍の彫刻。龍の目線が鳳凰に向けられていて龍が鳳凰を見つめているように見えます。一説では、鳳凰は鳳が雄で凰が雌のつがいであると言われていて(中国史初期の頃)、やがて単体での鳳凰は雌として、龍が雄として描かれるようになったというのを聞いたことがあります。

熊野大社は、ムスヒの神様で、漢字では産霊と書きます。生命をつかさどり、男女の愛によって新しい生命を生み出してその命を守る御神徳があるとされているのでそういった意味があるのかななどと勝手な憶測で考えています。

とはいえ、龍の彫刻は左右にも龍がいるので私のこじつけに近い妄想なので実際の意味は違うかとは思いますが....

全体像とることばっかり考えてしまって表情を撮ることを忘れていたのか、写真を探してみたけれど特になくてこれから表情も気にしなくてはと2年半以上経ってから猛省している。でも、個人的に鳳凰って天照大神の印象があったりします。

  • 龍の彫刻アップ

目線やっぱり鳳凰にいってますよね〜。

中央の龍の左右にいる龍達。この龍達の顔がかなり好みで向かって右側にいた龍(下段画像)の顔が角度なのだろうけどこんなに穏やかな表情の龍を見たことがなくてかなり印象に残っていたりします。

ほら、優しい顔してませんか?雪でお参りできない箇所もあったのでいずれまた参拝に行きたいのですがこの龍にもまた逢いたいですね。


※注意 下記の三羽のうさぎ探しについては、多少ネタバレ(社務所で教えていただけるところあたりまで)を含みますので全て自分で探したいという方は、目次に戻って icho cafe に飛んでください。大丈夫な方はそのままお付き合いくださいませ。






三羽のうさぎ探し

さて、熊野大社で有名なのが三羽のうさぎの隠し彫なのですが、お参り後に御朱印をいただいてから巫女さんに

『三羽のうさぎを探したいのですがヒントを教えていただけると聞いたのですが、こちらで良かったですか?』

と声をかけてみたら、三羽の兎に出逢う手引きという紙をくださりました。

拝殿の西側へ進んでいって...

摂社末社が並ぶ細い道を通っていくと

三宮神社の横を通って、突き当たりに正一位稲荷大明神を祀る稲荷社があってお参り後右に曲がると丁度本殿の真裏に行けます。

写真でわかると思うのですが、かなり近い位置に木があるので落雪が頻繁にあります。この頃には雨も止んでお日様がチラリと顔を出し始めていたのだけど、それ故にバサバサバサーっと雪をかぶるもんだから傘をさしながら歩いていた(割と重みのある一撃をいただいた思い出)

なかなか周りに比べたら大きめの木が丁度真後ろにあるのでちょっとドキドキ(何回かバケツひっくり返したみたいな雪が降って来ました 笑)

さて、うさぎさんを探すぞ!!

写真重複しますが、先程社務所でもらった手引き書を見ながらうろうろと彫刻を眺めながらまず最初に答えを教えてくれている二羽のうさぎを探すことに。

ええと、左端の波の彫刻のところに...

あっ!いたいた!!

ここにも!!

まぁそりゃ、ここに二羽いるよと教えてくれているので難なく紙を見ればわかる。ヒントを貰わなくても多分この子達はすぐに見つけられるかと思うのだけど、最後の一羽はほんっっっとうになかなか見つからないんですよ。三羽目を見つけると願いが叶うと言われているだけあってとにかく見つからない。

後から来た人たちもうんうん唸っていました。旅前に色々探っていたのですが、この彫刻に波に兎という作品名があるらしくそこに目をつけて波のところを重点的に探していたのだけど、わたしも同様にうんうん唸るばかり。見つからないなあ・・・・




ハイレベルなウォーリーを探せ状態に傘が邪魔だもっとちゃんとみたい。と折り畳んだら雪がタイミングよく(否、悪くだ)落ちて来てどっちゃりかぶったのもここだけの話だ。

一回無になりたくて摂社末社の参拝や社の其々の彫刻を眺めたりおみくじをひきに行ったりして頭をリセットした頃に団体様もうさぎ探しが終わったようで、団体さん見つけられたのかなあ?とか思いながら、雑念の入らない私1人の今がチャンス....!!と、ひたすら難しい顔をしながら探すこと30分。


あっ.....!!?いた.....!!!


....と、やっとのことで見つけられたのであった。
三羽目のうさぎは、場所を教えてしまうと願いが叶わなくなるというジンクスがあるらしく、場所は内緒。


熊野大社に参拝された際は、実際に探してみて欲しいと思います。ちなみに三羽の兎に出逢う手引きは三羽目のウサギ探しの参考にはなりませんでしたが 笑

普段私達が "ウサギ" だと思っている姿を想像していると、みつからないかもしれない....。大人になると固定観念にとらわれてしまうの切ないなぁとか思ってしまった。もっと頭を柔らかくして柔軟に生きたいものですね。


肝心の願いについてですが、叶ったようなそうでないような。叶うように行動することが大事なんだろうな。これから先もそれを目標に行動すれば願いも叶った。と言い切れるのだろうと思います。

本殿裏のウサギの彫刻、
いつ頃からか定かではありませんが、
三羽すべて見つけると
『願い事がかなう』
『しあわせになれる』
と言い伝えられております。
熊野大社 説明板より

見つけたい願望、見つかった時のほんの少しの幸せ感である種願いが叶ったとも幸せな気分になれるという意味も込めて見つけた時点で願いは叶ってるんだろうね。

三羽目のウサギの場所を教えたら願いが叶わないというのも、よくよく考えたら、一生懸命探している人にあそこだよと教えてしまったらせっかく自分で見つけた時の見つけたー!!!という喜びがその人に無くなってしまうわけですしね。

本殿裏の彫刻達

本殿裏の彫刻はうさぎの隠し彫りだけでなくその他も観ていてとても楽しかった。

拝殿同様に鳳凰の彫刻があります。




本殿の東西の位置に鳳凰頭の木鼻が一対あって、
太陽の光が鳳凰の目に差し込む時があるらしいのだけど、その時手を合わせて願いを込めると幸せになれるんですって!!拝殿の龍と鳳凰は目だけ(昔は他の箇所も色があったかもではありますが)金色で着色されていて光っているので、こうやってみると目が真っ黒だからちょっと怖い印象だったのですが、光が差し込んだら感じ方も変わるかも...柔らかく見えるのかそれとも威厳か神々しさか。

とは言え、日の出日の入りの時間帯にお参りに行っていないので鳳凰の目に光が差し込んだらどんなふうに見えるのかはわからないのだけども。

日の出(東の鳳凰頭)は"祈り"を日の入(西の鳳凰頭)は"感謝"を、1日1日を大切にする日本人の美しい心を表した彫刻なんだそうですよ。


獅子や象(お寺に多いですが)などは木鼻彫刻をよく見かけるんですけど、鳳凰は初めて見た気がする。全国的にも珍しいらしく国内でも最大級の大きさのものやんだとか。どおりで、なんとなく架空なんだけど生々しい大きさというか龍も鳳凰も架空の生物なわけだけれど、もしも鳳凰がいたならば、このくらいの頭の大きさなんだろうな...全長は相当でかいだろうな...龍と対で描かれる事もあるくらいだし...なんてことをうっかり考えてしまうような大きさだったんですよね。


他にもいろんなモチーフの彫刻があったり仏教的だったりお参りに行ったら色々探検してみると楽しいと思います。

熊野大社御朱印帳&御朱印

熊野大社御朱印帳かっこよかったのでちょうど上杉神社でいただいた時に前の御朱印帳が埋まったこともあったので新しい御朱印帳は熊野大社のものにしました。やったー!うれしい。

日本三熊野の朱印が押されている。

そして巫女が若葉色の羽織を着ていて、東北地方は雪深いし防寒用かな?

うさぎみくじ。
三羽目のうさぎ探しで無になりたかった時に可愛くてつい。りんごほっぺがめちゃくちゃ可愛い!!

印象に今でも残っている案内板

そうそう!熊野大社のとても印象的な案内板があったのでその事を書いておきたく思います。

こちらの案内板なんですが、画像として載せておきたくて。なんと美しい文章なんでしょう...私案内板でこんなに心を奪われたのは初めてで、こんな素敵な案内版を見たことがなく感動してしまったんですよ。

ちょうど本殿真裏の三羽のうさぎを探す時にあったのですが、こんなにもロマンティックな読点や締め方をされるとは.....。

恋愛系は映画もテレビも小説も興味がなくてほぼ見ない私が、ちょうどこの社殿がプロポーズされた伊弉冉尊が祀られていてて、隣にはプロポーズした伊奘諾尊がいるのか...と思うと...甘酸っぱいですよね。

これを言うと興醒めちゃうのですが、古事記は理解しているわけではないけど読んだことあるんですよ。(日本書紀はまださらっとしかよんでいないけれども)この日本最古のプロポーズはもちろん知ってはいるんですが、その先を知ってしまっているわけじゃないですか、昼ドラより激しいやつだったり、こりゃ違うな〜って子を流しちゃったりとか....。なので、あんまり甘酸っぱさとかを感じたこともなかったのだけど、出逢った時の一途な思いとか淡くて儚く、それでいて死んでしまう程の熱い何かを感じ取れたわけで...。


こちらの案内板も是非チェックしてみてください。
満月の夜に参拝したらとっても幻想的なんだろうな。

熊野大社詳細&アクセス

〒992-0472
山形県南陽市宮内3476-1
社務所受付時間 9:00-17:00
参拝時間 終日
交通アクセス
フラワー長井線宮内駅 徒歩10〜15分
HP:http://kumano-taisha.or.jp

icho cafe

熊野大社を後にして石階段を降りたところにicho cafeさんがあります。赤いシェードのお店。前日前々日に雪国はこのシーズン休業のお店がある事を学んだ私はもしかしたらがあるかもしれないなと少しだけ心配しつつそろそろお店が開いている頃かもしれないな...と、淡い期待を込めながら覗いて見ることに。

あっ!店員さんがいる!!

よかった〜。大イチョウの隣にあるお店なんですよ。熊野大社の階段前にあるので参拝後にふぅ〜と一息つくのにもってこいのカフェですよね。イチョウが黄色に色づいた頃は素敵だろうなぁと思います。

店内に誰もいなかったので、お店の雰囲気を撮らせていただきました。

小さなカフェなので団体さんは難しいかもしれないけど中央に5席ある長テーブルがあるので空いていれば複数人でもいけるかとは思いますが、まぁ多くて3人くらいでの旅に向いているのかな?と。

新型コロナウイルス感染対策で席数の調整をしている可能性もありますので、複数人で行かれる場合は問合せしてからの訪店が良いと思います。

雪国ならではの暖炉がある!!わ〜暖炉とか憧れちゃうよ〜〜とか思っちゃったりして。暖炉で薪がパチパチ燃えるの見るの楽しいですよね。

お店の外に薪がたくさん積んであったけど、どうやって火をつけてるんだろうか。あらかじめ数日分持ってきて乾燥させてるのかな。聞けばよかった。うっかり熊野大社の余韻に浸ってしまっていた 笑

お店はどこからでも外が見える作りになっているので熊野大社の石階段も眺められる(イチョウももちろん見える)からまったりするのにもってこいだし、この日は雨降ったり雪降ったりお日様はほんの一瞬しか顔を出さなかったけど、陽の光が入ったらポカポカして気持ちよさそう。

気まぐれケーキセットを注文。
この日はチョコタルトでした。チョコレート系はあんまり食べないんだけどそこまで甘ったるくなくてコーヒーとも相性良くて美味しかったです。

スイーツを食べるとひょっこり現れる源氏兄弟。
すごく物欲しそうな顔をしているの巻

icho cafe 詳細

〒992-0472
山形県南陽市宮内3707-1
☎︎ 080-5734-0909
open 11:00-17:30
定休日 火曜日
熊野大社石階段前
HP:http://ichocafe.com/

宮内駅

駅に着いた時は、すぐ出てしまって駅をじっくり見ることもなかったのだけど次の電車がくるまでだいぶ時間があったので普段駅をじっくり見ることもあまりなかったから散策したりしました。

時々旅先で巡り合うレトロ〜なブリキの看板があって実はわたしこの手の看板に目がなくてちょっと嬉しくなってしまいました。日本全国何処かしらにまだ看板貼ってありますけどしょっちゅう見かけるわけでもないので見つけるとつい撮っちゃいます。




金鳥の夏、日本の夏。
この時は真冬だけど

フラワー長井線は、だいたい1時間に1本で上下線共に12本(2018年なのでダイヤは変わっている可能性ありますが)なので本数が少ないのです。

余談ですが、一駅先のおりはた駅に鶴の恩返しの伝説がある漆山地区の鶴布山珍蔵寺(かくふざんちんぞうじ)というお寺があるので、予定に入れてはいたのですが、ちょっと時間的に厳しいかなぁと思いこの時は断念しました。

電車の本数が少ない分、小さなミニ図書館みたいに本がズラっと並んでいて、数人次の電車を待ってる人もいて各々本を読んだりしてのんびり過ごしていました。

宮内駅の名物駅長

ぶらぶらしていたら、駅の方が"もっちぃ駅長"がいるから会いに行ってね。と言われて、もっちぃ駅長とは....?と、当然思うわけです。

ゆるキャラっぽい。
今日はゆるキャラが来てるってことなのかな?
などと思いながら、案内に書いてある通りに改札口を出て左側に行くと...

お、駅長室あった..!!
そろそろーっとドアを開けまして....

ゆるキャラじゃなくて本物がいた。(さもドア開けて気づいたみたいないけしゃしゃあ感あるけど、ドアを開ける前に貼り紙が貼ってあって本物がいるのか!!とわかっちゃったりしてるんですけどね 笑)

その時、ふと思い出したのだけど、たしか数年前にテレビで赤字経営だった鉄道会社の危機を救った三羽のうさぎというのをみた事があってもしかしてここだったんだろうか?と、

フラワー長井線には、無人駅の白兎駅や三羽のウサギの隠し彫りで有名な熊野大社のあるこの宮内駅と何かとうさぎに由縁がある為、駅でウサギを飼うのはどうだろうか?という案が生まれたのだそうで2010年に地元の高校で生まれた3羽のうさぎ達(もっちい、てん、ピーター)を駅長と駅員として迎え入れたのだとか。

思いがけず旅先での最寄駅がその駅でびっくりしたのでした。残念ながらてんとピーターは他界してしまったそうですが、もっちいはまだ現役で駅長をやっていて今年で就任10周年なんだって。

なので必然的にわたしが行った時、もっちいは駅長8年目の時です。もう2年も経っちゃったのか...早いなぁ....

入場券を記念に購入。天気のスタンプが晴れになってて心の中で今雪降っとるよ 笑.....と、人間の駅員さんに突っ込んでしまいましたが、雪国の人々にとってはこのくらい降ったうちに入らんて!!なのかもしれません笑

うさぎ(の、ヘルメット)と、亀(非常勤駅員として実際に本物がいるらしい)と、熊(正体不明)という不思議な組み合わせのちょっとシュールなコーナー。

このヘルメットも後に何に使うか判明する。

鉄道むすめっていうものもあるんですね 笑

鮎貝りんごっていう名前で、いっしょに描かれている白いうさぎはもっちいなんですって。由来は、この路線内にある駅名からで鮎貝駅(あゆかいえき)梨郷駅りんごうえきを組み合わせて。

駅の擬人化かなんかだろうか?ついに駅もか〜!!なんて思ってたら擬人化ってわけじゃなくて女の子達がちゃんとそれぞれの鉄道事業に実在する職務を担当して働いてるって設定されていたりして、その鉄道会社特有の職務みたいのもあるようで...へー!!と、思って見てたのだけど、違う解釈でものを言うとアレなんで詳しくはこちらを見てください 。

鉄道むすめHP: https://tetsudou-musume.net

ちなみに鮎貝りんごさんは駅務係を担当しているそうですよ。地元のローカル線とかも探したら、むすめとかいたりするんだろうか?

もっちぃグッズがいっぱい売っておりました。
ブロマイドなんかも出ててアイドルみたいだなぁ...凄いや。雪のシーズンだから人はそんなにいなかったけどもっちぃ目当てに大勢押し寄せる時とかもあるらしいですよ。

もっちぃ駅長に会った後、駅長室から出たら雪がめちゃくちゃ降ってきて旅行中一番降ってて最終日にして初?ってくらい傘に落雪ではない雪が積もって来て動揺する。だいたい静岡(主に静岡市)に住んでたら雪が降って傘さすなんて事はまずない。そんな事になったらざわつくレベルじゃないぞ静岡人だけで、"静岡 雪"というワードでTwitterトレンド1位取るだろう自信はある。


とはいえ、せっかくだから迷わない程度に降雪というものを味わおうと改札を出て駅の周りをうろうろしてみようと思ったらこうやって雪って積もってくんだなとちょっと実感した。

どんどん辺りが白くなっていく...ただでさえ白いというのに....

何年か前に物吉くん見に特美に行った時に粉雪降ってその時ですらおたおたしてどっち歩いていたか方向わかんなくなったんだったってことを思い出した私はそのまま駅の外で止まるだけにしておいたのだった。

折角だから連れてきていた源氏兄弟と雪を撮ろうと思ったらトトロの森の雪より積もったばかりの雪であの時よりさらにふわふわだったので体が埋まる。

ひ、ひざまるがー!!!

シャボン玉液がまだあるなと思ったけど風もそこそこあったので結局駅舎に戻って本を読んで過ごしたのでした。おばあちゃんがみかんお裾分けしてくれたのでみかん食べてた。あの時の可愛いおばあちゃん元気にしてるかな。

宮内駅は駅員さんも面白い

電車がそろそろくる頃だな、と思って切符を買って改札を通ったら、


うん!!!?

駅員さんがうさぎになっとるやないかい 笑


それにしても見渡す限り雪で真っ白だなぁ...。
晴れたり雨降ったり突然真っ暗くなったり雪が降ってきたり南陽市滞在中は忙しいお天気でした。

ホームに行っても一生懸命手を振ってくれている 笑

時々頭支えてたので重たいんだろうな。首にお気をつけて....

電車が来たのでそろそろ旅も終盤だなぁ...としんみりしつつ、色々手作り感があったし楽しい駅でした。雪がこんな積もっちゃっけるけど電車走れちゃうんだから驚いてしまう。

電車発車後に満面の笑み(プライバシー保護のためお顔は隠しておりますが満面の笑みなのです)で両手で手を振ってくれてるこの方は"もっちぃ駅長がいるから会いにいってね"って声かけてくれた駅員さんもうさぎに.....と、思ったらこれ、さっき見たヘルメットじゃないですか 笑

ほんわかした駅で、ちょうど13時の運行がない時間帯に戻ってしまったので、さてどうしたもんかと焦りましたが、楽しく過ごして南陽市を後にしたのでした。

フラワー長井線宮内駅

HP:https://flower-liner.jp
Twitter:もっちぃ駅長🌕【公式】 (@yr_mochii) / Twitter


宮内→赤湯→米沢と乗り換えて...

米沢に戻ると、こちらも雪が結構降っていました。

おおお...どんどん傘に積もってくる。

米沢鯉の六十里

米沢といえば米沢牛が一番最初に頭に浮かんできますけども米沢鯉は200年以上前から米沢で養殖が始まっているそうで米沢牛より歴史があったりします。

米沢市は、米沢の名産品を推していく 米沢の味ABCというものがあって、米沢鯉はCにあたります。

AはApple(館山りんご)、Bは言わずと知れたBeef(米沢牛)でCはCarp(米沢鯉)なので3大名産品として推されている...ならば、前日に上杉伯爵邸でお刺身を小鉢で食べたけれど、ここは時間があったらメインで食べてみたいな....と。

旅の最後にお邪魔することにしたのが、米沢鯉の六十里さんです。

お店に専用の池があってこの池の水は敷地内から湧く泉の水なんだそうで泥吐きする必要がなく池から出してすぐ調理できるんだとか。

昔は沢山の米沢鯉の養殖会社があったそうなんですが時が経つにつれ廃業していき、今ではこの六十里さん一軒になってしまっているそうですよ。野菜なんかも手間のかかる栽培法も多そうだったし管理が難しいのかもしれないですね。詳しい事はわからないけど他の米沢鯉料理のお店は仕入れこちらでされてるのだろうか...?

鯉の木彫り。

古民家を移築した店内も雰囲気があってとっても素敵な空間でした。

御座敷もいい感じだったんですが、うっかり消しました!!はは...そういうとこだよ、わたし。

実は、食事提供の時間帯をみつけられなくて今から大丈夫かな?の確認の電話を米沢駅に着いた時にしたんですよ。時間外だったら次いつ米沢に来れるかわからないけど次のお食事リストにいれよう...くらいの心算で。

そしたら、時間外だけど今日は1人分くらいならあるから今から来るなら作りますよ〜という返答いただけて、うっそ!!本当ですか???行きます行きますですよね。運が良かったというか....ご好意に甘えてしまった形なので、お昼と夜と分かれているかと思いますのでお時間帯は確認後行かれる事をお勧めします。


鯉の甘煮と鯉こくとご飯の三点セットでよければ〜との事だったので注文(ご飯が来るまでメニューをチラ見していたのだけど当時見たメニューで単品はあれど、そのセットメニューはなかったので裏メニューなのかもです。)

想像していたより、ガッツリドッシリとしていたので、一瞬たじろぎつつこれで1000円(税別)なのか?安くないか?が、第一印象でした。
※価格変更されているかもしれないので2018年当時は、です。

鯉ってデカいんだなぁぁぁ。

米沢鯉は三才鯉だって旅の前の予習してたときにガイドブックに載ってたけど、鯉に詳しくないので三才でどんだけでかくなるのかわからんですが...確かにお堀とかで見かける鯉とかウワッ!!デカッ!!!?とか思った事はあるけど、食べるとか思って見てないからそもそもお堀の鯉は食用じゃないか!!ははっっ!!!

米沢鯉のうま煮

甘露煮と言うべきかな?甘めの味付けでした。単体で食べるとちょっと苦しいかも。ご飯があってちょうど良いかも。比較的薄味好きなわたしの好みの問題かもしれないけれども...食感はホロホロとした卵もあって、おお...鯉の甘煮も初めてだけど子持ちとは!!一度に体験できてしまいました。

ちょっとだけクセはあるかもしれないけど、個人的には山椒か生姜があったらもっと食べやすいかも?という気がしたりも...

鯉こく

この鯉こくは、めちゃくちゃ好みで絶品でした。
大雑把にまとめると鯉の味噌汁なんですけど、やや甘めの味噌でドロっとした汁なんですが、鯉の身と絡み合ってとても舌触りもまろやかになって、とっても美味しかった。もしかしてコラーゲンすごく豊富なのでは....??

次に米沢に行った際は、ランチメニューの鯉こく定食を食べてみたいな。


御馳走様でした!!

米沢 鯉の六十里 詳細

〒992-0026
山形県米沢市東一丁目8-18
☎︎0238-22-6051
営業時間 定休日 HPに記載なしのため不明
※レビューサイトには11:00-14:00/17:00-19:00
火曜休みと記載ありますが稀にあてにならない事あるので要確認でおねがいします。

HP: https://sites.google.com/view/koirokujuri/
米沢駅から徒歩約20分(雪道の場合)

そのあとは、新幹線の時間までわざと遠回りをして最後の雪をザクザク踏む感覚を味わいながら駅に向かって行ったのでした。

大雪の米沢駅

米沢駅の新幹線のホームに行ったらどんどん雪が降ってきて、えっ?これ本当に発車するのかな?大丈夫?とドキドキし始めてきた。

ひ、ひぇぇ....!!!
次の日が振替休日で旅行から帰ったら1日休めるように計画して旅に出たのだけど、週間天気予報が東北大雪とテレビでやっていたようで、職場であめんぼさん(ここ本名)は、帰ってこれるのかねぇなんて話をされていたようだけど、私自身もこりゃ止まるのでは?とか思っちゃったけど普通に出発してるとこ凄いなぁとか雪慣れしてないからもうそれは思うわけです。

どの程度の雪で止まってしまうんだろう。未知の世界です。


米沢駅の駅弁

お昼ご飯は食べたけど、これからまた長丁場なのでお夕飯用に駅弁を米沢駅で買ったのですよ。やっぱり米沢牛を〆にしたいじゃないですか。

牛肉道場

牛肉どまんなかと牛肉道場とどっちにしようかな〜って悩んだ末に加熱式タイプのものを見つけて、牛肉道場にしてみました。冷たくても駅弁ってだいたい美味しいけど温かいのもたまにはたべてみたいし。

黄色い紐を引っ張ると温めてくれるやつ。
米沢駅から東京駅まで行った後、東京→静岡と乗り換えした時に、さてさて食べますかーーって引っ張ってみました。

動画撮っておけば良かったな.....分かりづらく写ってしまったけど蒸気がじゅわ〜っと出て来て温まっていったのでした。うっかり紐切れちゃったりして温め損ねるとかやりかね無いのでちょっとドキドキしたけど上手くできました 笑

シュワシュワ言わなくなって来たからそろそろいいかしらってそわそわしながら開けたら、湯気がふわ〜っと出て来て、おお....!!!と、テンションあがったりつつ
ご飯もお肉もホカホカで温めるからかごはんやお肉も柔らかくなって美味しかったです。

前日米沢牛食べるつもりで食べれなかったので最高の締めくくりができました。

旅の総まとめ

初めての雪シーズンでの東北旅でしたが、実生活でここまで雪が積もる光景を目にしたことが生まれてから一度もなかったので浮かれっぷりが半端なくて、見るもの全てが新鮮でひたすらに楽しい3日間でした。

米沢の人達は、地図を見ながらキョロキョロしていると必ず何処に行きたいの?と、声をかけてくれて温かみのある人達だなぁ...と嬉しくなってしまった。

この旅の時比較的SNSが最近よりライブ間隔で呟いていたこともあって不思議なことに繋がりのない地元の方からとても(SNS上で)声をかけられる事が多くてまさに一期一会ないつもと違った旅だったな〜と(結構な確率で特定されるので最近は時間ずらしてツイートしいるよ...もう、○○なうの時代じゃねぇんだよ....)その後も色々旅していましたが、ここまで声かけられたことは無かったので思い出深い旅となりました。

行きそびれたお店

なんだかんだで時間が取れず行けなかったお店達を次の機会にリストとしてあげておこうと思いますが書いていたら欲求が加熱し過ぎてちょっと方向性がおかしくなってきてしまった。

めぇちゃん食堂

前日の雪まつりで、迷子にならなかったらお夕飯食べに行こうかなとリストに入れていたお店で結局疲れちゃったのと屋台でいっぱい食べたので次の機会に...と、なってしまった。

義経っていう羊肉の薄切りを野菜と共に味噌ベースで蒸し焼きにしたお料理。ジンギスカンがお醤油ベースなので味噌ver.のジンギスカンらしいのですが(HPや口コミを見る限り)とにかく皆さん口々に美味しい美味しいと言われているので気になってしまって。

なんというかネーミングからしてあれじゃんさ....
義経北行伝説からヒントを得ていて義経が米沢に家来ゆかりの寺に寄ったこともあり...とか言われたら行きたいじゃん?あーもう、クソ〜ッッ!!!食べたかったな米沢市民のソウルフード〜〜っっ。

注文する時、長ネギは大丈夫です。玉ねぎ抜きでお願いしますとか言い出す面倒くさい客になると思いますが次米沢行ったら絶対行くからな!!!

そういえば、めえちゃん食堂もなみかた羊肉店っていうお肉屋さんが経営してらっしゃるお店で食べて気に入ったら店舗で義経焼も家庭用として買えるし、もちろんその他部位も買える。初日にお邪魔したグルメ小僧万吉も精肉店が経営されていて一階で米沢牛の販売されているんですよね。私多分地元民だったら確実に買って帰っているわ。

こういうスタイルの店舗が好きなのですよ。お肉屋さんの〜とか、お魚屋さんの〜とか八百屋さんの〜とか。絶対美味しいんですよ。だって知ってるんですもんこの部位はどう食べるのが一番美味しいのかって。

という、未達成感が半端なくずらずらと書いてしまった件 笑




ブログ書いていたら食べたくなりすぎてうっかりお取り寄せしてしまいました 笑 義経丼にしてみました。味噌たれがピリ辛なんだけどほのかに甘くて美味しい〜!!さらに あんじゃも南蛮 っていう辛味調味料も買ったんですよ。めぇちゃん食堂にも置いてあるらしいので、それつけて食べればより一層近づくじゃないですか。辛すぎてヤバかったわ。かけすぎ注意ですね 笑

とはいえ、魔法の水(酒)の種類も実際は違うと思うので現地で食べてみたいな〜!!!料理酒使っちゃったけども。

HP:https://www.umai.co.jp/nikuya/

カフェグート

ブラジル珈琲の飲み比べセットがある珈琲専門店。
空き時間ができたら〜と思っていたらガツガツしてしまって結局行けずじまい...。なかなか珈琲の飲み比べだしてる店無いんですよね。リベンジしたい。



あれから2年が経って2020年、新型コロナウイルスとかいう本当どうしようもない流行病が世界的に広がってしまって生活が一変して全く旅に出れていないこの頃ですが、GO TO キャンペーンとかもやっていますけど会社の規定も厳しいので以前のようにポンポン旅に行けなくなってしまいました...。いつ本格的な旅を再開できるかわかりませんがそれまでの間冒頭でも胡散臭く言いましたけれども、旅の記録を進めていこうと思います。なんていうか、3年以上ため込んでしまってるので笑


ではまた...近々!!!


参照サイト:http://umai-yone.sakura.ne.jp/index.htm(米沢味のABC)