とある審神者の本丸

薩摩國所属の審神者による遠征記録報告書

【 #鎌倉散歩旅2017 ③】オチビさん展と謎めいた雰囲気のある海蔵寺(2017.5.27)【アンノ邸&海蔵寺+α】


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以前Netflixで、聞いた事もないような国から不正ログイン(3ヶ国位)を立て続けにやられて、気味悪くて退会していたのだけど何年かぶりに復活しまして(パスワードもアホみたいに長いのに定期的にばんばん変えるようにして)、復活したからには、ガンガン見るぜコレ!!と、色々見ていたんだけど天巡者彼岸之嫁がむっちゃ面白くてやたらハマっております。Netflixって意外と華流系ドラマ豊富なんですね。

こんばんは、あめんぼです。
次は、返校を観ようと思っております。

前回の続き

ちょっと待て・・・今13時半なんだが・・・整理券配布現時点で16時半入場回だって・・・?メインがオチビサン展だってのに入れなかったらあほやん!!!行かねば!!!!と大急ぎで会場へむかったのだけど、

実は北鎌倉巡りを前半に選んでいたのは理由があって、亀ケ谷坂切通をぶっちぎって行けるからである。

毎度旅では、あの経路は段取り悪かったなとか、この道を使えばよかった・・・・とか、スマホのナビを頼ったから迂回しちゃったな・・・・と、反省点がわんさか出てくるんだけど、この時ばかりは、切通ルートに決めていた自分大勝利だったわ!!天才か!!!と自画自賛したとかしないとか。クッソ焦ってたのとダッシュしていたので写真とかそんなん撮ってる暇なかったんだけどめちゃくちゃ綺麗で風情があったんだよ。でも道路は舗装されてるから切り通し歩いてる感じはあんまりしなかったけれども。

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つ、着いた!!

入場時間は17時~の回の整理券を何とか受け取れたものの、14時から17時か〜3時間もあるぞ・・・・・。

安野モヨコ先生甘く見ていたぜ・・・・。ご自宅での個展だし15時あたりに伺って小1時間位とか浅はかな事を考えていた(ちなみに、当初の予定で行っていたら観れていなかった事にゾッとしつつ、あの時比較的Twitterほんとになう感覚で呟いてたから、ここ最近は旅してる最中にTwitter開く事が少なくなってきたので気付かずに、はい、見れませんでしたとかあったかもしれない。

3時間・・・・いつもなら余裕で自由時間やっほー!!とか思うんだけど、このエリアはオチビサン展観終わったら移動!とか決めていたもんだから全く情報収集をしておらず、時間までは近隣を散策する事にしたのだけど、おっっ?おおっっ??と結構堪能してしまったので、それは後半で書く事にしまして・・・・

オチビさん展 in アンノ邸

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入館10分前くらいに、再び会場に行って待機列で待っておりました。わー!!超ワクワクする!!!皆さん安野モヨコ先生ご存知かと思うのですが、ハッピーマニアさくらんシュガシュガルーンなどが代表作の漫画家さんなんですが、実は私は安野先生のとある作風のファンだったりするのです。

だからつまみ食い要素のある人間なので、いいや、私は全部好きだ!!って言う方からしてみたら生暖かい目で見られがちなのかもではあるけど、その辺は御容赦いただきたく思います。

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受付でもらった、オチビサン展のチケット。ナゼニとパンくいのトリオじゃないか〜っ!!しおりみたいになっていてめちゃくちゃ可愛い!!と、受け取った瞬間ニヤリとしてしまっていたかもしれない。

でも、しおりとして使うと、いつ失くすか分からないので旅ノートにまとめてある。どこ行ったか分からなくならなくていいしね!

アンノ邸の表札

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カントクから表札の事は皆さんにお伝えするように、と言われておりまして。鎌倉彫りで作っていて字はモヨコ先生なんですよ。』

と、スタッフの方が、ニコニコと説明していた。

安野モヨコ先生の旦那さんは庵野秀明監督です。シンゴジラとかエヴァの監督で監督不行届のカントクくんです。知ってる人のが多いと思うけども、念のため。

そんなわけで、安野モヨコ先生と庵野秀明監督のお家に初潜入!!\\\\٩( 'ω' )و ////ヤッホーイ

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靴棚の上にオチビサン達のあみぐるみがいた。

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階段にも!!鎌倉のアンノ邸は白熱灯だからほんのり黄色い光が心地よいですね。

オチビさん展

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オチビサンのトレードマークのポンポンニット帽とともに過去のオチビサンの原画がズラリと展示されていました。お家だし原画だし撮影禁止なのかな?と、思っていたら家の外観以外は屋内の撮影全て可で驚いてしまった。

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オチビサンの舞台は、鎌倉のどこかにある豆粒町という架空の小さな町なのだけど、展示会場を鎌倉にしたの粋だなって〜って思ったんだけど、

まさかまさかまさか自宅でやるとは思いもよらなかったですよ。ほら、最近なんて物騒じゃん?私らみたいな素人だってあれですよ・・・・?不特定多数の見ず知らずの人間、自宅に招き入れようなんて恐ろしくて絶対知ってる人(だからと言って誰でもじゃない)しか家にあげようと思わんじゃん?まさか著名人がこんなぶっ飛んだ企画やろうとは。

いやしかし、この鎌倉アンノ邸の雰囲気がオチビサンの世界感にあっていて、もしかしてここも舞台のひとつなのかもな。家全体がある意味オチビサンの資料、鎌倉アンノ邸であえて個展、なるほどな。と、納得もしつつ心配もしつつ・・・・。

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オチビサンの原画。

オチビサンは、ポショワール技法で着色されています。ステンシルと言われるとピンとくるかとおもいますが、金属や紙の型紙を作って紙に当てて着色したい部分に絵の具を転写していく技法です。

今は休刊してしまったのだけど、プリンツ21という季刊誌があって毎号1人の作家さんの特集をまるまる一冊(連載ページ除く)で取り上げて紹介していく雑誌で、たしか2〜3年くらい定期購読してたんだけど、安野モヨコ特集の回があってその時にこのポショワール技法で創作をしているという事を知ったのでした。

マニアックな雑誌だったな〜。みんな好きで定期購読始めると休刊してしまうよ・・・・切ねぇです。

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※引っ張り出してみたら2009年秋号だった。ひぇ、11年半位前じゃん。

安野モヨココピックのイメージがあって、あれっ?こんな作風だったかしら?と思ってから気になり出してよく見ていたんですね。なので、初めに言った安野先生のとある作風のファンというのは、このポショワール技法で製作された作品のことだったりします。

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オチビサンが出来るまでのパネルの展示もありました。どこかで見たことあるな〜と思ったら、先ほど書いたプリンツ21で特集が組まれていた時に掲載されたものだったのだけど、雑誌で見るより見やすかったのでより頭の中に入ってきやすかった。

と、いうのも、

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実際に使った型紙やスタンプ台(安野先生は、色々改良して型紙はトレーシングペーパーでカットしてその上から絵の具ではなくスタンプ台をポンポンと押していく手法をとっている)も展示されていたので、こんな感じにカットしてるんだなと。

スクリーントーンで慣れてるからトレーシングペーパーカットするのもそんなに苦ではないんだって。

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キモノガール

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キモノガールシリーズの原画があったのも嬉しかった!!このキモノガール見て好きになったんですよ。

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同じ絵柄でも色で雰囲気違って見えるから面白いですよね。版画は見るのは好きだけどちゃんと挑戦した事は無いので(思い返せば小学生の時の木版画の授業とか子供の頃プリントごっこで年賀状作った位かも。)いずれチャレンジしてみたい気もする。いずれがくるのか私のことだから分からないけども 笑

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安野先生のキモノガールシリーズは、ここ数年カレンダーになると購入しているのだけどオンラインストアでカレンダーを購入すると年賀状をいただけるので毎年どんなデザインがくるか楽しみなんだけど、昨年ボックスで復刻安野モヨコ年賀状と、キモノガールポストカードを買ってしまった。

アンノ邸のインテリア

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鎌倉 アンノ邸は、インテリアがほんっとにおしゃれなんですよね。家具選びとかインテリアの配置とか空間空間にぴったりあっていてこれはきっとモヨコさんのセンスなんだろうな。

私だと家に合うかじゃなくて、自分の好みを買ってしまう。結局部屋に合わなくて日の目を見ないままのものとかも実は結構ある。最近は、断捨離をしていく方向にしようと少しずつ整理を始めているくらい。

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サンルームにあった籐のランプシェード。お客さんもたくさんいたので空間は写真撮るのは控えましたが、サンルームの雰囲気に馴染んでるんですよ。

また、いい感じの風や日差しも柔らかで、ここでお茶でもしながら本とか読んだら最高だろうなぁ。古民家、憧れる。憧れで終わりそうだけど・・・。

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ふかふかベッドにいい感じの照明。

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監督不行届の後半に、この鎌倉アンノ邸を庵野監督が一目惚れして購入したっていう話があるのだけど、

「窓枠が全部木だよ〜〜!!!」

庵野監督が言ってるコマがあるんだけど、本当に全部木枠で、いいなぁこの家、落ち着くな〜とか思いながら見ていました。iBooksで購入して読んでおいてよかった。オチビサンもこういった古民家のお家が出てくるから先にも書いているけど雰囲気が伝わってきて、会場含めて世界観が伝わってきた展示でした。

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えっ、凄い。ゴダンの薪ストーブあるよ!!カッコイイ!!!うひゃーえらいおしゃれですよ、知ってたけども!!!それにしてもゴダン、30万はするよね・・・。うちなんて1万5〜6千円の石油ファンヒーターだわこんにゃろう。

このお部屋だけは雰囲気が他の部屋と違ったのでリフォームされたのかな?

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キモノガールが展示されていたお部屋でした。

そうそう!この部屋から裏庭が見えるんですが、思わず二度見してしまったんですよ。

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えっ?まって、裏庭にやぐらあるの?

鎌倉らしいといえば鎌倉らしくもあるのですが、敷地内にやぐらがあると日が暮れ始めると流石にゾクリとするね。左手側は物置かな?

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やぐら(だったもの?)の手前には階段がある。もともとやぐらがあった場所に土地を最初に所有した方がお家建てたのだろうけど、まさか家の裏にと思ったけども、確かにあり得なくも無いのか。家の裏に山があったりとかすれば。

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お庭のライトが点灯し始めたので、名残惜しいけどそろそろおいとましましょうか。

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この鎌倉アンノ邸は、生活の基盤というよりたまにのんびりしにくる為のセカンドハウスっぽい印象がありました。兎にも角にもアンノ邸含めて全部資料のをやうな展示会で1時間ちょっとの滞在でしたがかなり満喫出来ました。こんな事でもなければ、お邪魔できないしもうこんな機会やって来ないだろうし、そりゃあもう満喫しましたとも。

オチビサン戦利品

アンノ邸では、グッズが既に完売状態で涙目なわたしであった。

「商店街の方にも少し扱っているんですが・・・」

ってスタッフの方が言ってたので、お店を教えてもらって鎌倉八座さんにそそくさと向かいました。

御朱印帳とオチビサン豆本キットとマスキングテープを購入。キモノガール系のものないかな?と探したけどキモノガールはなかったから大きなお姉さんのポストカードはオンラインショップで買うことに。

アンノ邸では無くなってしまっていた鎌倉お散歩マップとコースターもまだ配布されていたので無事に入手して任務完了でございました。

グッズとは関係ないけど、お土産と自分用に鎌倉okashi 0467 giftというかお店のクッキーを買った。

「このお菓子屋さんの0467は鎌倉の市外局番なんですよね〜。」

ってスタッフさんが教えてくれた。

こちらの鎌倉八座さんお土産屋さんなんだけどディスプレイや扱ってるものがオシャレだったなあ。スタッフの方も気さくで雰囲気の良いお店だったので、また近隣を散策した時はここでお土産買おうと思います。(ガッツリとしたお土産というよりは誰かにこれ買っていこうって感じの個人にあげる感じ。)

買えなかったものは後日、オンラインショップでガッチリ入手しました。可愛い!!!

鎌倉八座アクセス

〠248-0006
神奈川県鎌倉市小町1丁目7-3
☎︎0467-84-7766
営業時間10:00-17:00
※新型コロナの影響で時短営業中です。HPで事前に確認してください。
HP: https://kamakurahachiza.jp

さて、オチビサン展まで3時間程あったので前後しますが散策したのが海蔵寺というお寺、ここがまた雰囲気がとてもよかったのです。

海蔵寺

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門前にある案内板によると、鎌倉時代には七堂伽藍(しちどうがらん)を持った規模が大きなお寺だったと言われていて鎌倉幕府滅亡時に焼失してしまい、応永元年(1394年)に鎌倉公方足利氏満の命で上杉氏が、心昭空外(しんしょうくうがい)を招いて再建。扇ガ谷上杉氏の保護を受けて栄えたんだそうだ。

本堂(龍護殿)

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御本尊は薬師如来なのだけど、藤原景清(平景清)とその娘である人丸姫の十一面観音(非公開)が、安置されていると伝わる。

海蔵寺から少し離れたところにある化粧坂の入口付近に、景清窟という頼朝暗殺に失敗した景清が捕らわれた土牢で絶命した場所が遺跡として残っている。(海蔵寺が管理)

捕らえられた景清に会うために京から鎌倉までやって来た娘の人丸姫は、願い叶わず既に景清は死亡、断食の末の餓死だった。毎日食事は与えられていたのだが、口にする事はなかったそうだ。

人丸姫が景清を弔うために、景清が幽閉されていた土牢の上に草庵を建て十一面観音を祀る。十一面観音は景清の念持仏(ねんじぶつ)だった。人丸姫の死後、草庵は廃寺、江戸時代に向陽庵という名で再建、再び廃寺となった為、海蔵寺にやって来て今に至る。

鎌倉三十三ヶ所観音霊場 第二十六番札所の十一面観音は、この景清の念持仏(ねんじぶつ)かと思う。

景清の最期に関しては色々説がありますがどれが本当なんだろう。歴史って書き換えられるものだからどれが本当か以前に真実なんて意外と何にも私たちは知らないのかもしれないね。とか、時間遡行軍側じみた事を言ってしまったけども、また旅を再開させたらその時は巡る計画しよう。

扁額

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海蔵寺の吊灯籠

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海蔵寺の吊灯籠が好み過ぎだった・・・・。
丸みのある吊灯籠が大好きなのです。もうちょっと近くで撮ればよかったな。

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海蔵寺も山沿いにあるのでやぐらが何個かあって、古びた鳥居のあるやぐらがあったんだけど何故だか蚕ノ社にある白清社のようなゾクッとする感覚があったのだけど、薄暗かったからなのかな。

茶室と庭園(非公開)

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本堂の裏には、茶室と庭園があって、時期には水蓮が咲くのだそうだ。やぐら側から覗き込む。茶室から池を眺めたら睡蓮や菖蒲の時期は綺麗だろう。

花の寺

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花の寺と呼ばれているだけあって至る所に花が咲いていた。今はこじんまりとした小さなお寺だけどいついっても楽しませてくれるんじゃないかな。カイドウとハギの花で有名なんだって。

何てこったカイドウはもう散ってしまったし、ハギには全然早い時期に来てしまった〜!!!!

今回巡った殆どのお寺にはサツキが植えられていてどのお寺も綺麗に花を咲かせていた。サツキといえば、京都の善峯寺のサツキも見てみたいな。まだ、参拝に行ったことが無いのです。今年も無理そうな気がするから来年あたりに計画を立てようかな。

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サツキの花に埋もれる観音様の石像。

幼なげなお顔の観音様で可愛らしい。サツキがまるで花の山の様でなんとも綺麗で神秘的だったのを覚えているのだけど、なんでこの時全体像撮らなかったんだろうなぁ・・・・とか自分で自分によくダメ出しをしたりする事があるんだけど、場の雰囲気を味わってしまうんだろうな。

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庭師の方も入っているけれど、この庭園はご住職が手入れをされているんだって。ゆっくり時間が過ぎていきすぎて、わー蜜吸ってる!!とか(心の中で)キャッキャしていた。

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仏殿(薬師堂)

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浄智寺から移築(1776年)されたもの。薬師三尊像や十二神将像、伽藍神像が安置されていた。浄智寺からどんな経緯で移築される事になったんだろう。最近徐々に消化し始めている積読本の中にも浄智寺海蔵寺の関係性については記憶にないから載ってなかったんだろうな。

元々は海蔵寺はかなり規模の大きな寺院で塔頭も7院ほどあったそうだから近隣の住宅地は海蔵寺の境内だったのではないだろうか。今では、本堂とこの仏殿のみが残っている。昔を知らないけども、なんだかちょっと寂しい。この昔は規模が〜、という話は旅先の案内板ではよく目にする(地元でもだけど)けど、どこでも時代の移り変わりで小さく小さくなっていくのってやっぱりなんだかしんみりしてしまうね。

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仏殿の本尊は、薬師堂の別名通りで薬師如来、脇侍に日光菩薩月光菩薩。金がずいぶん剥げてきてしまっているが昔は黄金だったのだろう。三尊を守るように薬師如来の眷属である十二神将が更に脇を固める。

海蔵寺は不思議な話が多いのだけどそのひとつとしてこの薬師如来の伝説がある。

お寺の背後にある山麓から毎晩哀しげな赤ん坊の啼き声が聞こえてくるので開山禅師が声がする方へ向かうと古い墓石から聞こえてくる。かと思えば突然金色の光が溢れ出し芳香まで漂ってくる。開山は経を読み、袈裟を脱いで墓を覆ってみると、赤ん坊の啼き声が止んだ。翌日、人を遣わせてその場所を掘ってみると、立派な薬師如来の顔があった。

開山は、新たに薬師如来像を造立し発掘した顔を胎内に納め、祀る事となった。以来、61年目に胎内の像を開帳する慣わしにして現在に至る。

そんな伝説があるのでこの薬師如来像は啼薬師(なきやくし)児護薬師(こもりやくし)と呼ばれているそうだけども、御開帳は61年に一度か・・・ただし、初回の開帳された年が定かでないらしいので開帳されるは不明らしい。噂によると前回の開帳は1997年だったらしい。比較的最近じゃん。これが正確な情報なら次は2058年だけど、その時生きてるんかな・・・わたし。

底抜けの井

鎌倉には、鎌倉十井(かまくらじっせい)という、江戸時代に新編鎌倉志という地誌で選定された、鎌倉の良水が湧いた井戸や伝説が残る井戸がある。

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その鎌倉十井のひとつが海蔵寺のすぐ横にあるのですよ。底抜けの井というらしいのだけど、決して深くは見えない。底抜けねぇ・・・と、思っていたら、千代能という尼僧(安達泰盛の娘の安達千代野)が、この井戸に水を汲みに来た時、水桶の底が抜けて

千代能がいただく桶の底脱けて
水たまらねば月もやどらず

そう詠った事から底抜けの井と呼ばれるようになったんだとか。どれだけ深いのか、深くは見えないけど実は深いのか?光の反射で実は見えていないのではとかしゃがんで覗き込んでいた私は、案内板を読んだ後スン・・・となって、立ち上がったのは言うまでもない。

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つまり井戸の底の事じゃ無くて、水桶の底が抜けた時に悟りが開けたよっていう歌から底抜けの井と呼ばれているって事なんですね。

明月院の開山堂のところにある瓶ノ井(つるべのい)鶴岡八幡宮近くの観光エリアと住宅街エリアの境界線みたいなとこにある鉄ノ井(くろがねのい)とか意外と行った先にあったりもしくはさりげなくありすぎて素通りしたりしているから、あんなところに?と、いう場所にあるので鎌倉に行ったらキョロキョロしでみると新しい発見があるかもしれないですね。

十六ノ井

海蔵寺は参拝時に拝観料はかからないのだけど、左手奥にある十六ノ井を拝観するには境内にある木箱に100円拝観料を納めてから拝観するのだけど、ちょっとした探検気分が味わえるのでとてもお勧めです。

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仏殿の横に小さな通路があるので、進んでいく。

民家があったりして、ちょっとドキドキするけれど昔はここも海蔵寺の敷地内だったのだろうと思う。突き当たりに小さな看板があるのだけと、それはパン屋さんの看板だった。こんなところに、パン屋さんが・・・!!

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お、道標発見。
至る所にこの道標があるので迷わないで行けます。
矢印の方を進んでいくと・・・

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あった!!さらに矢印は続いていってその先が、

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ワクワクするわけです。

子供の時来たらぜったい探検隊ごっことか絶対やってた。鎌倉来たー!!!って感じだよ最高ですね。別れ道になってるけど、ワクワクする方に進みます。右行ったら何があるのかも気になるところではあるけど、ワクワクする方へ。矢印もちゃんとついてる。

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鎌倉の岩石ってやわらかいから岩に穴をあけたり切り通し作ったりやぐらを作ったりが出来たみたいですね。

海蔵寺の裏山は、源頼朝が切り通しを途中で断念したそうだ。十六ノ井へいくための拝観料を支払った際もらえる(アクリルの箱に入っている)海蔵寺略縁起に載っていた。

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岩穴を潜ると、より鬱蒼となる。遠くに矢印が見えるからあそこだな!と矢印を目指して歩いていく。

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あった!矢印の方向を見ると・・・

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うわっ??

と、思わず言ってしまったりして。

こう、屋根があって紐で括られた桶で井戸水を汲んだりするつるべ井戸だとか、底抜けの井みたいのとか、ポンプ式はないだろうけど、貞子的な?そういう井戸が十六ノ井っていうくらいだから16個あるものだと思ってたら岩窟というかやぐらなのか、なんともミステリアスな雰囲気を醸し出してる。

余談だけど、海蔵寺に行ってからしばらくしてアマプラでドラマを音聞き程度に連続再生設定してたらたまたま目に写ったシーンで見覚えがある景色だぞ?となって、この道中と十六ノ井(の扉)が出てきたもんだからタイムリーでびっくりした思い出がある。確か、杏主演のxxxHOLiCってやつで、一言余計な事言うけども今観るとなんと無くあぁ〜、と違う目線で観てしまうかもしれないキャストだなとか思っちゃうわけよ。さっさと書いちゃえば、あぁ〜も無かったけど今はhuluで配信してるみたいだから間違い無かったよな?と事実確認してたら、あぁ〜そうだったわこのキャストは〜となったのだった。時の流れはコワイデスネ←

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石碑に十六ノ井とあるので間違えてはいないはずだと、階段を登ってみる。

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蔦やシダ植物に覆われていて中も真っ暗だよ。覗くのドキドキしちゃうな。異世界とか行っちゃったりしちゃいそうだよ。

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広角レンズ持ってきてなかったから全体が撮れていないのだけど、縦4列×横4列の十六の穴があり水が湧いている。その名の通りで十六ノ井があった。

正面の壁面に観音菩薩像が安置されていて観音菩薩の手前にいる小さな石像は弘法大師らしい。この井戸に関してはまだ解明されていない事が多く謎の井戸なんだそうだ。ますますミステリアス。

周りに誰もいなかったってのもあって、わーこりゃ凄いなとか独り言つぶやいちゃったんだけど、呟きでも声響くくらい静かだった。翌年もう一度参拝に来る機会があってその時もう一度この十六ノ井を拝観したのだけど、その時ふと、おや・・・もしや?というのがあったのだけど、それはまたその時の記事に書こうと思う。いつになる事やらダケドネ

底抜けの井や、十六の井があることから海蔵寺は水の寺とも呼ばれているそうですよ。

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さて、戻るかと思ったら、日が陰ってきだもんだから、怪奇な雰囲気漂っておりました。

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木々が多い山際なので影が多いのは当たり前なんだけどトンネル抜けて海蔵寺側に戻った時元の空気に戻ったような気がしたし、十六ノ井側に入った時一瞬ゾクリと空気が変わった気がしたし人間って視覚で体感が変わるなぁ。

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岩の質感が、いい塩梅に雰囲気醸し出してるんですよこれがまた〜!!地層学全然詳しく無いけど見るのは好きだもんだから歩いていて楽しかったです。

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近くで見るとこんな感じの岩の質感。

この辺りは、車通りも近隣に住われている方くらいなのでとても静かでのんびりと拝観できるし独特の雰囲気もあってとても堪能出来たのでした!!

次に拝観するときはもっと予習して色々な観点からがっつりと散策させていただきたく思います。蛇居ヶ谷(寂居ヶ谷)の大堀切や景清窟にも行けていないのでサンダルじゃ無いちゃんとした靴はいてガッツリ歩く装備でやって来ようと思います。

海蔵寺 アクセス

〒248-0011
神奈川県鎌倉市扇ガ谷4-18-8
拝観時間 9:30-16:30
HP:https://trip-kamakura.com/place/92.html
JR鎌倉駅西口から徒歩20分

鶴岡八幡宮

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帰り際せっかくなので鶴岡八幡宮を参拝。

今まで日中参拝に行くことが多かったので日が暮れはじめてから来たのははじめてかもしれない。

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わたし、夕暮れ時の神社が好きなんですよね。明け方とかも好きだけど、こうポッとあかりが灯るといつもと違った雰囲気になるじゃないですか。暖色系の灯りは、ほんと素敵。

適当に撮っちゃったもんでピントが合ってないや 笑

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鶴岡八幡宮の神紋、鶴の丸の行燈が参道に配置されていて幻想的。

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鶴岡八幡宮で一番好きな舞殿!!相変わらず美しいなと思いながら歩いていたら篝火も焚かれていて雅楽まで聞こえてきて、えっ?神事?神事なの?いやいやそれだともっと人だかりが出来てるよね?と、ゆっくり近づいて行ったんですよ。

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ああっっ!神前式やられてる!!

しかもしかもしかも、


幸あかり式!!!


1日1組限定の夕方に行われる神前式なんだそうですよ!!行燈や篝火もこの幸あかり式の時だったからですね。新郎さんが海外の方だったんですけど違和感なく着こなしてらっしゃってなんともおめでたい日に偶然居合わせる事が出来ました。末永くお幸せに!!!

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本殿で参拝を終えて後ろを振り返ったら、丁度神楽が始まっていて巫女さんが舞っていました。

いつもは参拝者の方が沢山いるし階段も急なので早く降りなくてはと思ってあんまりゆっくり眺めたことないのだけど、段葛(だんかずら)由比ヶ浜の一ノ鳥居まで見えるんですね。ほんとに一直線に海まで繋がってる。

鎌倉、好きなのだけどそこまで数多く行っていないからまだ鶴岡八幡宮も隅々まで巡る機会が無くて、数年前に出来た鎌倉文華館も気になっているのだけど未だに行けていないんですよね。

鎌倉泊まりがけで行ったこと無いけど次は泊まりがけで行ってみたい気がします。

鶴岡八幡宮御朱印

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1年ぶりに参拝したので御朱印もいただきました。
幸あかり式の行燈とともにパチリと。

鶴岡八幡宮アクセス

〒248−8588
神奈川県鎌倉市雪ノ下2丁目1−31
開門時間
10月〜3月: 6時〜21時
4月〜9月: 5時〜21時
新型コロナウイルスの影響で当面の間、閉門は20:00となります。時間は変更される可能性もあるのでHPでご確認ください。
HP: https://www.hachimangu.or.jp

監督不行届 (FEEL COMICS)

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オチビサン 9巻

オチビサン 9巻

英語版もあります
英語版は優しい英語なのでわかりやすいし大人になってそういや英語苦手だったなぁ...という方には漫画読みながら英語に触れあえるので楽しめてオススメです。漫画は英語版読むの好きだったりします。

帰り道、あぁここシンゴジラで見た景観だなってとこあったりして当時は庵野監督って自分が住んでる家までゴジラに破壊させてほんとこの人ドMだなとか思ってたんですけど、つい最近内閣総辞職ビームが観たくなって、Netflixで観てたんですよ。

そしたら第四形態の鎌倉さんってJR横須賀線を沿うようにして北上していくので丁度ガード手前がアンノ邸側なんで上手いこと自分ちはゴジラに破壊させてねえな・・・と、煎餅食べながら思っていたりします 笑

サクサク進めようと思ったらうっかり秘宝の里でコイコイしちゃってたので、旅の記録を追い上げていかねば!!3月中に目標2本あげるぞ、あげたい・・・あげ、れれ・・・ば←



ではまた!



鎌倉2017初夏篇
完!!

instagramでも旅の写真公開中◉